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第3話 Gift

 その日は、当時住んでいたKaimukiの家に到着するとシャワーも浴びず、リバティハウスのサンデージャムにMoe Kealeが出演するというので真っすぐ向かった。
 ショートパンツにタンクトップ、ほとんどメークもしていない寝ぼけ顔の私は、Moeさんに挨拶だけすると柱のすみに隠れるようにしてコンサートの始まりを待った。着いてすぐMoe Kealeの歌を聴けるなんてツイている!とうれしかった。用意された椅子は全て埋まっていて立ち見の人も大勢いた。
 ショーが終盤にさしかかるとMoe Kealeが突然「日本人のダンサーを紹介する」と言った。まさか?この格好で?と思った瞬間「ミカ!」と呼ばれた...。
 私は”Sweet Pikake Lei”を踊った。Moeさんに呼ばれた時は必ず「ミカ~を踊りなさい」と言われた歌を踊るのが常だった。そして私はいつも少しとまどいながら、それが練習不足と解かっていても、久しぶりで覚えているか不安でも「はい」と言って踊るのが当たり前になっていた。しかし不思議なことに踊り始めると、何故かいつもちゃんと最後まで問題なく踊れた。
 観客の拍手に迎えられ踊り始め、中ごろになった時、一番前で座ってジッと見ていた日系のおじいさんが急に立ち上がった。そして自分の首にかけていたLeiをはずし、踊っている私にかけようとした。私はとっさに振り返り、後ろの少し高くなったステージで唄うMoe Kealeの顔を踊りながら見た。Moeさんは“もらいなさい”という仕草を唄いながら顔で私に合図した。私は踊るのをやめ、Leiをかけてもらいお礼を言ってまた続きを踊った。
 もう何年前のことだろう?Macy'sがLibaty houseの頃なんて...。ずっかりドライフラワーになった真っ赤なシガーフラワーのLeiは今でももちろんMoe Kealeの写真の横に並んで飾られてある。こういう思い出もMoe Kealeが私に与えてくれた貴重な体験のひとつだ。そしてそれらひとつひとつが全て私の踊りに何らかの影響を与えていることは言うまでもない。あのLeiをくれたおじいさんはどうしているだろう............。
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by ohanaokeale | 2005-07-15 21:52